サイクロン報告(2008/2/28)

  新しい学期が始まりました。バングラデシュでは1月から学校が始まり12月に修了です。 昨年11月15日夜、バングラデシュ南部を襲った大型サイクロンの被害を受けたボリシャール県のBDP寺子屋小学校に通う子どもたちは、学校が壊され、教科書も文房具もなくなってしまい、途方に暮れていました。しかし困難な状態の中にありつつ、12月の修了試験は、無事に青空の下で行われました。毎年この修了試験を受け、合格しなければ次の学年に進級できないのです。この災害を機に学校を去ることのないように、応援し続けていきたいと思います。

校舎がサイクロンで壊されてしまい、青空で勉強する子どもたち(パイサBDP小学校)

  2007年11月15日夜、大型のサイクロン「シドル」が、バングラデシュ全土を襲いました。特に南部の地域では、最大瞬間風速240km/h もの強風と大雨が、貧しい人々の生活を一瞬のうちにひっくり返してしまいました。その夜は、8時頃からだんだん雨風が強くなり、10時頃に風と雨の音がただ事ではない大きさになると、あちこちで大木が根こそぎ倒され、家屋が倒壊し始めました。村人たちは、びしょびしょになった家の中で、怖くて怖くてたまらず、一晩中抱き合って震えながら過ごしたそうです。竜巻と津波が一度に押し寄せたようだと報道されましたが、まさしくその通りだったそうです。


 若い人たちは、サイクロンが少しおさまった夜中の2時頃から、真っ暗な中、懐中電灯を頼りに、村中を点検して回ったそうです。バルクシ村では、ビンロウジュの木の栽培が盛んなのですが、そのほとんどがなぎ倒されて全滅してしまいました。苗木から丹精こめて大きく育てたのに、大変な損害だそうです。倒れただけでなく、屋根や壁が吹き飛ばされてしまった家もありました。その夜以来心身ともに病気になって寝込んでしまい、未だに起き上がることのできないお父さんもいます。
 南部のボリシャール県には、BDPの寺子屋学校は25校ありますが、どの学校も大小の被害を受けました。そのうち8校はほとんど全壊の状態でしたが、ACEFからの送金により、大規模な修繕に取り掛かったところです。うち2校はレンガ造りの校舎に建て替えることになり、必要な資材の調達が終わって、現在は土台作りに取り掛かっています。あとひと月くらいで完成の予定です。


 サイクロンが通り過ぎた後、村の中は大変な状況で、寺子屋学校は3日間お休みになりました。今では、子どもたちは、元気よく学校に通い、青空の下で授業を受けながら、早く校舎が完成するといいな、と楽しみにしています。村人たちも同様に校舎の完成を楽しみにしています。自分たちの村に学校があるということに大きな誇りをもっているからなのでしょう。村全体で子どもたちの成長を見守っているのです。

 

 

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